モトヤの隷書体は、横画(おうかく:横線)の打ち込みに力強さを持たせ、末端のはね口に鋭さを表現しています。また、下ハライ(ノ)の一部では、わざと下から上へ逆に書いて筆勢を強調しており、これらがゆったりと湾曲している横画と融合し、のどかな雰囲気の中にも強く鋭いイメージを併せ持った書風を生み出しています。これは、一般的に柔らかい表現の隷書体が多い中で、モトヤ隷書体の大きな特徴といえます。
モトヤの大楷は、そのしっかりとした骨格に、豊かな墨量で書き上げた楷書体です。モトヤの楷書体は、欧陽詢(おうようじゅん)の書を基にしていますが、大楷では同じく唐の三大書家のひとりである虞世南(ぐせいなん)の優しさや柔らかさをも採り入れました。モトヤ正楷書と比較すると、線質は丸みを帯び、懐は広く取っています。また、ハライやハネを少しラフなタッチの筆法で書き、重量感や強さを表現しています。
Font Family:
· Motoya Gyosyo Std W3
· Motoya Reisyo Std W2
· Motoya Reisyo Std W4
· Motoya Reisyo Std W6
· Motoya Okai Std W5
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